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  <title type="text">プロジェクト・サイラス・スミスBLOG</title>
  <subtitle type="html">ホームページ「プロジェクト・サイラス・スミス」http://projcyrussmith.moto-nari.com/　のブログ部分です。メインのコンテンツ（翻訳したSF）自体はホームページ側にあります。ブログ側にはSFのレビューなどを投稿しています。
※SF翻訳活動は、実用度の高い機械翻訳の台頭により意義を失ったと考えるため、2021年以降はほぼ休止しています（2021/4/14投稿を参照）。
※ブログ内のエントリ間のハイパーリンクはまれに切れている場合がありえます。お手数ですが検索機能をご活用ください。</subtitle>
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  <updated>2019-08-26T03:01:18+09:00</updated>
  <author><name>匿名（仮称：プロジェクト・サイラス・スミス管理人）</name></author>
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    <published>2026-09-16T22:08:41+09:00</published> 
    <updated>2026-09-16T22:08:41+09:00</updated> 
    <category term="感想・レビュー(SF)" label="感想・レビュー(SF)" />
    <title>キース・ローマー『The Long Remembered Thunder』感想</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[https://www.gutenberg.org/ebooks/52844<br />
<hr />良作だった。アメリカの田舎町、お化け屋敷に住む謎の老人、不審な電波を追って町に帰ってきた政府職員の主人公&hellip;&hellip;複数の伏線が収束し、爽やかに願望を充足してくれるハッピーエンド。ローマーの最良の面の一つが発揮されている。]]> 
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            <name>匿名（仮称：プロジェクト・サイラス・スミス管理人）</name>
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    <published>2026-09-13T06:00:47+09:00</published> 
    <updated>2026-09-13T06:00:47+09:00</updated> 
    <category term="感想・レビュー(SF)" label="感想・レビュー(SF)" />
    <title>アンドレ・ノートン『魔法の世界エストカープ』感想</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[ノートンの代表作の一つとされていることは認識しつつも魅力を感じず、序盤を読んだだけで長年放置していた。今回はノートン熱の高まりを利用して再挑戦してみた。<br />
<br />
やはり面白くない。何と言うか、砂を嚙むような感じで全く味気が感じられず、世界にも登場人物にも全く入り込めない。第一部は辛うじて読んだが（これでも大きな進歩ではある。かつては主人公が魔女と出会うあたりまでしか読めていなかった）、二・三・四部は流し読みをするのがやっとだった。これが女史の代表作扱いされているのは理解しがたいが、人により感受性は異なり、私には感じられない何かを感じられる人も結構いるという事なのだろう。<br />
<br />
「味」、「感じ」では議論にならないのでいちおう言語化し得る点で批判するならば、<br />
１．バローズ及び亜流作品のセオリーである、舞台の風俗、文物、歴史、生態系の（しばしば冗長な）紹介が奇妙に欠如しており、作品世界への没入の足掛かりを欠く。<br />
２．良く分からんジェンダー思想のようなものが根底にあるのが察せられ、不愉快とは言わないまでも当惑はしてしまう。アンドレ・ノートンの娯楽作品にそういうのは求めていないのだが&hellip;&hellip;。<br />
<br />
いちおう良い点も指摘しよう。舞台が単純な「魔法の世界」ではなく「複数の世界からの科学技術や人材の流入も示唆される、複雑な情勢の世界」であり、魔法が万能というわけでもない――という設定は秀逸である。惜しむらくはその秀逸な設定が全く活かされているように見えないことだが&hellip;&hellip;。<br />
<br />
原文と見比べたわけではないが、厚木淳の翻訳は特に悪くはない。<br />
<br />
武部本一郎画伯のイラストは、画伯の画業の中では下の上程度と評したい。どうもSFアートとして魅力や説得力があまり感じられない。先生もこの作品にあまり魅力を感じなかったのではあるまいか。<br />
<br />
邦題の『魔法の世界エストカープ』はあまりよろしくない。エストカープはこの別世界にある国の一つである。然るに、この邦題ではこの別世界の名称がエストカープであるという誤認を招く（と言うより、編集部自身が誤認していたのではないか）。もう少し考えて邦題を付けて欲しかった。<br />
<br />
とりあえず、最小限のノルマは達成したという事で、このシリーズをこれ以上読み進めるのは勘弁してもらおう。]]> 
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            <name>匿名（仮称：プロジェクト・サイラス・スミス管理人）</name>
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    <published>2026-09-12T04:54:19+09:00</published> 
    <updated>2026-09-12T04:54:19+09:00</updated> 
    <category term="感想・レビュー(SF)" label="感想・レビュー(SF)" />
    <title>アンドレ・ノートン『恐怖の疫病宇宙船』感想</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[前巻に引き続き、久しぶりに再読。<br />
<br />
やはり面白い。１巻と違い、作品のポテンシャルが気持ち良く発揮された、文句なしの良作である。その違いをもたらした要因は一口には言えないが、<br />
・主人公デインを初めとした四人の若手搭乗員にスポットを当てたこと<br />
・フリー・トレーダーの地位向上というテーマ性が扱われたこと(*1)<br />
は重要なポイントであろう。<br />
<br />
結果として、「泥臭くも魅力的な宇宙の男たち」を描くという方向性で《デュマレスト・サーガ》と並び立つ作品になっている。主人公をパイロットや航海士ではなく「積荷係」にしていることも実に渋い。<br />
<br />
翻訳は悪くない。が、邦題は少々垢抜けない。当時の商慣習は分からなくもないが、「恐怖の」などという実態に即していないハッタリは本シリーズのカラーと適合していないように思える。《キャプテン・フューチャー》のような擬古調作品や《ジェイムスン教授》シリーズのような本当のクラシックならともかく。<br />
<br />
イラストは――松本零士の起用自体は悪くないと思うのだが――前巻に比べると総じて品質が落ちるように思える。操縦盤だけが描かれた口絵の狙いも分からない。また、表紙絵が（何かの隠喩かもしれないが）作品の内容に即していない上に特に魅力が感じられないのが致命的に良くない。要するに作品に対する理解や敬意に欠けた、手抜きのやっつけ仕事ではあるまいか。このシリーズが２巻までしか翻訳されなかったのはそこが原因の一つではないかとすら疑ってしまう。<br />
<hr />*1 しかし、ここに大いなる皮肉がある。彼らフリー・トレーダー自身がサラリク人（猫との類縁関係が示唆される、鉄器時代（？）にあるヒューマノイド）による「ゴープ（半水棲の非ヒューマノイドで、恐らく物質文明の度合いはより低い）狩り」に何らの躊躇もなく加担しているのである。二種族の争いのどちらに正当性があるかを検討せず、ヒューマノイドであり取引相手である側の主張を鵜呑みにして。この姿勢はフリー・トレーダーを蔑視し虐げる大手企業や官公庁と全く同じである。ノートンは意図して皮肉としてこの反復を描いたのか？　それとも偶然なのだろうか？]]> 
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            <name>匿名（仮称：プロジェクト・サイラス・スミス管理人）</name>
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    <published>2026-09-07T00:25:27+09:00</published> 
    <updated>2026-09-07T00:25:27+09:00</updated> 
    <category term="感想・レビュー(SF)" label="感想・レビュー(SF)" />
    <title>アンドレ・ノートン『大宇宙の墓場』感想</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[久しぶりに再読。すごく久しぶりなので、初読に近い新鮮な感覚で読めた。<br />
<br />
やはり、ある面では秀逸だが別の面では劣悪という二面性のある作品だ。<br />
<br />
まず、雰囲気は抜群に良い。舞台となる未来社会、宇宙、惑星の厚み、リアリティ、魅力も本物である。主人公デインを始めとした登場人物たちのキャラクターも、やや地味ながら（そこが良いとも言える。あまりにも派手な属性を盛り過ぎるとこの作中世界には合わない）しっかりとした個性があり、感情移入できる。<br />
<br />
この魅力的な舞台で、この魅力的な登場人物たち――〈ソーラー・クイーン〉号の仲間たち――が、新発見の惑星――実は調査船が行方を絶っている、いわくつきの惑星でもある――を一つ競り落とすところから物語を始めるという着想も大変結構である。また、〈先史文明〉の稀に見る遺物を悪党どもが悪用して〈宇宙のサルガッソー〉を作り出して船を略奪していたことを自由業者たちが暴いて大団円を迎えるという大筋も（少々スケールが小さいながらも）大変結構である。<br />
<br />
しかし実際のプロットにはだいぶ難がある。何というか、いつの間にかグズグズ始まって、何となくグズグズ続いて、何となく大団円に至ると言わざるを得ないのだ。端的に言うとメリハリが無い。伏線が見事に張られて見事に回収されるとか、そういう事もない。対比とか繰り返しとかそういう美しい構造もない。仲間たちもそれぞれの特技を生かして活躍すると言えばするが、序盤の顔見せから期待される水準には今一つ至らない。特に主人公が新人という立ち位置から想定される順当な範囲内でしか活躍しないことは、リアルと言えばリアルなのだが一般的な人類がフィクションに求めているものはもう少し劇的な何かではあるまいか（最悪、「偶然」や「幸運」でも良いのでもう一声、輝かしい手柄を上げさせて欲しかった）。舞台や登場人物の魅力も中盤以降はグズグズのせいで色あせている。以上のグズグズ具合は『Starman&rsquo;s Son』とも共通しているように思える。ノートンもまだまだ技巧的に未熟だったということだろうか。<br />
<br />
ついでに言うと『大宇宙の墓場』という邦題も凡庸だ。原題の大意は捉えているがなぜ「サルガッソー」を「墓場」に丸めてしまったのか分からない。忠実に『宇宙のサルガッソー』とするか、さもなければもっと鬼面人を嚇すような邦題を無からひねり出す方が得策だったのではなかろうか。<br />
<br />
翻訳はおおむね良好。ただし、第七章の終盤でコスティ機関士がウィルコックス航宙士を「ウィルコックス氏」と呼ぶのは海事用語の「Mr.」をただの「Mr.」と取り違えた（あるいは海事用語を知らなかった）誤訳であろう。<br />
<br />
松本零士のイラストについては――漫画家の安易な起用については私は懐疑的立場なのだが――悪くない。作品の雰囲気とかなり良く符合している。]]> 
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    <published>2026-08-31T20:09:33+09:00</published> 
    <updated>2026-08-31T20:09:33+09:00</updated> 
    <category term="感想・レビュー(ジュブナイルSF)" label="感想・レビュー(ジュブナイルSF)" />
    <title>アンドレ・ノートン『Daybreak: 2250 A.D.』感想</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[https://archive.org/details/daybreak2250ad00nort/<br />
<hr /><br />
ノートンの代表作の一つだとかねてから聞いていたところ、Internet Archiveで閲覧できることに気づいたので読んでみた。<br />
<br />
感想としては今一つ。着想や雰囲気は良く、細部の個々の要素にも良いところは多いのだが、それらが有機的に結合しておらず、結果的に二流の作品にしかなっていない。主人公を初め登場人物には魅力が薄く(*1)、プロットは平板でメリハリがなく(*2)意外性もなく(*3)、整合性が疑問(*4)で、そして結末の大団円があまりにもご都合主義で説得力を欠く(*5)。これが代表作の一つだとされているのは理解に苦しむ。<br />
<hr />*1 例えば主人公。銀髪で暗視力の高いミュータントで、ミュータント猫とテレパシーでつながることができる――というなかなか贅沢で良い事ずくめな属性が設定されているが、それらがプロット上で本質的に活用されていない。また、当初から人間的にも技能的にも完成され過ぎており、成長の余地がないし実際成長が描かれない。ミュータント猫のルーラも作中で本質的な活躍をしない。<br />
<br />
*2 &ldquo;立て続けの雄弁は退屈である&rdquo;――パスカル。<br />
<br />
*3 例えば主人公の出自が明かされることを期待しながら読み進めていたのだが、特にそれが明かされることはなかった。あるいは彼らはなぜ「Star men」なのか。それが伏線であり終盤で驚きの展開が訪れることを期待していたのだが、特にそれが語られることはなかった。<br />
<br />
*4 例えば、主人公の父親が発見しかけていた都市はなぜその後長年誰にも発見されずにいたのか。そして、なぜ長年誰も発見できなかった都市を主人公はあっさり発見できたのか。<br />
<br />
*5 なぜ誰もが世界平和に目覚めてくれるのか。共通の敵との戦いによってフラタニティが形成されたという理屈で百歩譲ってそれは許すとして、なぜStar manたちが急にミュータントに寛容になってくれるのか。彼らが手の平を返す理由が全く分からなかった。]]> 
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    <published>2026-08-29T03:39:24+09:00</published> 
    <updated>2026-08-29T03:39:24+09:00</updated> 
    <category term="感想・レビュー(SF)" label="感想・レビュー(SF)" />
    <title>ジャック・ウィリアムスン『The Moon Era』感想</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[Wonder Stories 1931 Feb.<br />
https://www.gutenberg.org/ebooks/79450<br />
<hr />PGのトップページの新着作品でたまたま見つけて、興味を惹かれたので読んでみた。<br />
<br />
なかなか見どころがあった。<br />
<br />
序盤は紋切り型の「戦前の月世界もの」の一つに過ぎないが、原理が未知のまま作られた反重力機関が時間遡行を引き起こすあたりから独自色を帯び始め、主人公は大昔の月――月がまだ大気と水を保っており、生命が存在する。逆に地球はまだ隠生代である模様。――に到着することになる。<br />
<br />
到着後の序盤の流れは紋切り型ではあるが、「気球生物」――プロット上で主人公を宇宙船から引き離す役割を果たす――という着想はかなり先見的ではあるまいか。そして主人公は「月人の最後の『母』」と「永遠なる者たち」の闘争に巻き込まれるわけだが、<br />
<br />
・「母」は好人物ではあるが紛うことなき異生物であり、バローズ的ヒロインではないこと。（主人公の行動の動機が恋愛感情ではないこと。）<br />
・「母」の種族と「永遠なる者たち」は元は同一種族だったが、機械文明に頼ることの愚を悟った前者は機械文明を捨てて「知恵」と生物学的繁栄を獲得、いっぽう後者はさらに機械文明を発達させるが生物としては衰退し、脳以外の全身を機械化したサイボーグになり果てる。そのため後者は繁殖のために前者を捕獲しようとするが後者は当然抵抗し、妥協なき闘争が続きその時点では両者がほぼ全滅している。<br />
<br />
という設定がなかなか秀逸で独自性がある。<br />
<br />
惜しむらくは、設定とストーリーが相乗効果を上げておらず、物語の結末が凡愚であることだ。あまりにも唐突に終わってしまうし、最低限のひねりもない。この時期のウィリアムスンはSF的着想と小説技法が釣り合っていなかったのであろうことが伺える。]]> 
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    <published>2026-08-24T00:32:01+09:00</published> 
    <updated>2026-08-24T00:32:01+09:00</updated> 
    <category term="感想・レビュー(SF)" label="感想・レビュー(SF)" />
    <title>ハミルトン『スター・キングへの帰還』感想</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[定期的に読みたくなる本。その周期がまた訪れたので、久しぶりに再読。<br />
<br />
やはり面白い。「続編に良作なし」&hellip;&hellip;私はこの経験則を固く信じているが、本作は稀に見る例外だ。<br />
<br />
正編『スター・キング』に勝るとも劣らない。正編が「主人公がザース・アーン王子に成り代わっていることを隠し通す」ことが主軸なら、続編は「成り代わっていた時の業績が、王子という看板ではなく自分という中身によるものだったと証明する」ことがテーマになっており、別の面白さがある。<br />
<br />
精神操作能力に長けた侵略者、ハハーン（マゼラン星雲人）という悪役にも独特の凄みがある。それ以外の細かいガジェットにも独特のレトロな魅力がある。<br />
<br />
そして、本作を良作たらしめているもう一つの要素が名脇役ショール・カンだろう。正編での名悪役ぶりが、見事に本作での名脇役ぶりとして活かされている。機略縦横、タフで合理的で皮肉屋。むしろ主人公より魅力的だ。ハミルトンが生み出した最も独創的で魅力的なキャラクターとすら言える。]]> 
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    <published>2026-08-18T19:09:59+09:00</published> 
    <updated>2026-08-18T19:09:59+09:00</updated> 
    <category term="感想・レビュー(空想小説)" label="感想・レビュー(空想小説)" />
    <title>真藤順丈『ジョジョの奇妙な冒険 無限の王』感想</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[知らない間(*1)に《ジョジョ》シリーズのスピンオフ小説がいくつも出版されていることに気づいたので、題材的に最も興味を惹かれる作品である本作から着手することにした。<br />
<br />
感想を端的に結論から述べると、あまり面白くはなかった。<br />
<br />
それはなぜか。「第二部と第三部の間の時代」、「リサリサが主人公」、「《波紋》から《スタンド》への時代の変化を描く」という主旨は非常に良いし、混沌たる中南米を舞台にしている（どうやらこの作家のお家芸のようだ）のも斬新で悪くないし、総じて技巧的にはきちんとしたプロ（全く知らない人だが、普通小説も空想小説も書くちゃんとしたプロ作家のようだ）の手によるもので、ちゃんとプロレベルの小説にはなっている。原典に対する明らかな無知や不理解や軽視が見られるわけでもない。<br />
<br />
では何が良くないのか。言語化し難いのだが、こう言えば理解が得られるだろうか――「仕事はまじめでそつなくこなすが　今ひとつ情熱のない男」、「悪いやつじゃあないんだが　これといって特徴のない&hellip;&hellip;影のうすい男さ」と。つまり、「仕事として要求仕様は満たした」感はある一方、《ジョジョ》シリーズに対する熱意とか尊崇とかの気配が全く感じられない(*2)のである。<br />
<br />
そして、構造的な問題も一つ。オクタヴィオとホアキンというポッと出のキャラクターが実質的主人公あるいは主題なのが良くない。興味を持てたり感情移入をできるとっかかりがなく、読者はごく浅い没入感のまま最後までページをめくる羽目になる。そう、リサリサは主要登場人物ではあるが、主人公とは言い難い立ち位置であり、看板(*3)に偽りありだった。察するに、この欠点はこの作家の能力不足というより熱意不足に由来するのではあるまいか。<br />
<br />
というわけで、やはり私の中での《ジョジョ》スピンオフ小説のベストは結局『砂漠発地獄行』＋『熱き砂の墓標』のまま更新されなかった。また、題材や作者名に魅力を感じないためこれ以上スピンオフ小説を読む気にもならないので、当面ベストが更新されることはないであろう。<br />
<br />
<hr />*1 最後に読んだスピンオフ小説『THE Book』が期待ほど面白くなかったことと、《ジョジョ》そのものからやや遠ざかっていたこともあり、スピンオフ小説の動向を長らくチェックしていなかった。<br />
<br />
*2 あくまで私の主観であり、この作者が熱烈な《ジョジョ》ファンである可能性を否定するものではない。<br />
<br />
*3 リサリサが主人公だとはどこにも明記はしていないぞ、と反論されたらその通りではあるのだが&hellip;]]> 
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            <name>匿名（仮称：プロジェクト・サイラス・スミス管理人）</name>
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    <published>2026-08-11T16:19:48+09:00</published> 
    <updated>2026-08-11T16:19:48+09:00</updated> 
    <category term="感想・レビュー(普通小説)" label="感想・レビュー(普通小説)" />
    <title>グロウスミス『無名なるイギリス人の日記』感想</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[梅宮創造訳<br />
王国社<br />
１９９４年<br />
<hr />最近、『ボートの三人男』についてGeminiと論じていたら本作を薦められ、邦訳も（聞いたことのない出版社だが）存在することを知ったので入手して読んでみたものである。<br />
<br />
『ボートの三人男』ほど自分の心身にしっくり来たわけではないが、独特の才能と技術を感じさせる秀逸なユーモア小説であり、なかなか楽しめた。ヴィクトリア朝イギリスの日常を独自の観点から題材としているため、当時の風俗習慣、当時の当地の人々のものの考え方が読み取れて資料的にも興味深い。<br />
<br />
しかし（ニッチが完全に同じわけではないし、刷り込み効果もあるが）敢えて『ボートの三人男』と比較するならば、本作はどうしてもその時代のリアルタイム的感覚に依拠する部分が大きく、「時代を超えて永遠に読みつがれる偉大な古典」としての価値はやはり一歩落ちるように思える。<br />
<br />
なお本邦訳について（本作を商業的ルートで邦訳出版してくれたのは偉大な業績であることを称賛するのは大前提として）あえて苦言を呈するが、本作において頻出する駄洒落の扱いには少々不満がある。無理に日本語の駄洒落に移し変えるよりは、訳注なりで対応してくれた方が良いと思われる箇所がしばしばあった。]]> 
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            <name>匿名（仮称：プロジェクト・サイラス・スミス管理人）</name>
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    <published>2026-08-09T22:23:20+09:00</published> 
    <updated>2026-08-09T22:23:20+09:00</updated> 
    <category term="感想・レビュー(映像作品)" label="感想・レビュー(映像作品)" />
    <title>映画『キンダガートン・コップ』感想</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[幼稚園というテーマに魅力を感じずこれまで敬遠していたのだが、シュワルツェネッガー映画で観るものが枯渇して来たのでようやく観てみた。<br />
<br />
傑作だった。単にハードボイルドな刑事が幼稚園教員に扮するコメディに留まらず、骨太なテーマ、緻密な脚本、シュワルツェネッガーのユーモラスな持ち味が三位一体となり、見事な芸術作品に仕上がっている。シュワルツェネッガー映画の中でも温かくヒューマンな方向性では頂点を極めている。<br />
<br />
【余談】<br />
<br />
シュワルツェネッガーと言えばどの映画でもほとんど同じキャラクターだが、序盤の無精ひげを生やした「ハードボイルド刑事」シュワルツェネッガーは意外と似合っており斬新だった。<br />
<br />
相方の女刑事も良い味を出していた。彼女なしで、シュワルツェネッガーだけではこの映画は成り立たなかっただろう。パメラ・リードという人のようだ。そのうちこの人の映画も観てみよう。]]> 
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            <name>匿名（仮称：プロジェクト・サイラス・スミス管理人）</name>
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