ここ1・2カ月のブログエントリに断片的に述べてきたことだが、あらためて明言しようと思う。次世代型AI(*1)アシスタント――私が主に使っているのはGoogle Geminiである――は読書案内においてかなり使える。この1・2カ月で私の読書世界は近年なかったほど画期的に広がった。
・ユーザーが求めている作品を見つける
・入手方法を考える
の二つの面からのサポートが車輪の両輪のように理想的に機能しているのである。
もちろん機械らしい間違いはしばしば犯すが、それは使う前から想定していたとおりなので気を付けて使えば特に問題だとは感じない(*2)。
しかしより本質的な問題がある。海外SFを専門とする日本人読書家がアメリカ製AIから読書案内を受けるにあたっての特有の問題なのだが、現状のAIアシスタントは(少なくともGeminiは)原書と邦訳書の紐付けが全くもって滅茶苦茶であることだ。おそらく無知蒙昧な民衆が愚劣な目的で使うためにチューンアップされているのが原因なのであろう。似た題名の本を混同することはしばしばで(それはまだ分からんこともない)、存在しない邦訳書を嬉々として紹介してくることすらある。
注文に応じて適切な作品を見つけるという高度に知的で根本的な工程は正しく行われることが多いのに、最後の最後、日本語話者向けに回答を出力する際に失敗して全てが台無しになっていることが見て取れる。実に惜しい。そこで「カスタム指示」で「邦題を言わず全て原題で通せ」と躾けたらだいぶ実用性が増した。
*1 「弱いAI」をAIと呼ぶのは好きではないのだが、これほど人口に膾炙してしまっていることもあり、便宜上そう呼ぶことにする。
*2 嘘を嘘と見抜ける人でないとインターネットを使うのにはふさわしくない……などという名言を引用するまでもなく、現代の技術で不可謬なAIや真の知性を持ったAIが作れるわけがないし、万一作れたとしても無料で使用させてもらえるわけがないことくらいは常識で判断できる。