碧星タケル・三好雄己『秘拳伝キラ（全６巻）』感想

どこかのブログだったか掲示板のレスで存在を認知して読んでみた。良作だった。

影の琉球空手の伝承者――というよりそれをドロップアウトした少年が、それでもなお実戦的フルコンタクト空手(*1)、キックボクシング、ボクシング、レスリング、柔術、その他諸々と戦い続けながら自分の宿命に立ち向かっていくという内容。

少年サンデーらしい素朴でシンプルな画風・作風の幼年寄り少年漫画の範囲内で、とても良く描けている。伝統武術を「暗いもの」として扱っているのもの興味深い。物語が起承くらいで強引に終結している（おそらく打ち切りに遭ったのであろう）のが惜しまれる。

---

*1 当然極真空手をモデルにしており、大山倍達をモデルにした超人空手家が便利で重要なキャラクターとして登場する。