忍者ブログ

プロジェクト・サイラス・スミスBLOG

ホームページ「プロジェクト・サイラス・スミス」http://projcyrussmith.moto-nari.com/ のブログ部分です。メインのコンテンツ(翻訳したSF)自体はホームページ側にあります。ブログ側にはSFのレビューなどを投稿しています。 ※SF翻訳活動は、実用度の高い機械翻訳の台頭により意義を失ったと考えるため、2021年以降はほぼ休止しています(2021/4/14投稿を参照)。 ※ブログ内のエントリ間のハイパーリンクはまれに切れている場合がありえます。お手数ですが検索機能をご活用ください。

エイブラハム・メリット『秘境の地底人〈アメリカン・ファンタジーの原点〉』感想

ソノラマ文庫海外シリーズの白眉。急に読みたくなって久しぶりにーー前回読んだのは、記憶にある範囲内では、〇〇の〇年生だったから1999年か2000年のことだった――再読。

やはりメリットは良い。いくつか抜粋で感想を。

『秘境の地底人』
実にメリット。メリットタイプの幻想SFとして百点満点の出来である。無数の追従者を生んだのも頷ける。その大半は忘れ去られているが、ジャック・ウィリアムスンの初期作品やエドモンド・ハミルトンの初期作品からその空気を伺い知ることができよう。もっとこういうのが読みたいのだが、誰か発掘してまとめてくれないだろうか。

『竜鏡の向こうに』
世界SF全集にも入っている良作。

『古代マヤ神の復活』
題材は良いのだが魅力が感じられなかった。

『樹精の復讐』
あまりメリットらしくないが、正統的な恐怖小説ではある。

『最後の詩人の決断』
メリットとしては珍しい純SF寄りの作品。若干アンバランスなところもあるが、これはこれで味わい深い秀逸なクラシックSFである。アイディアにも光るところがある。
PR

コメント

プロフィール

HN:
匿名(仮称:プロジェクト・サイラス・スミス管理人)
性別:
非公開

P R