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プロジェクト・サイラス・スミスBLOG

ホームページ「プロジェクト・サイラス・スミス」http://projcyrussmith.moto-nari.com/ のブログ部分です。メインのコンテンツ(翻訳したSF)自体はホームページ側にあります。ブログ側にはSFのレビューなどを投稿しています。 ※SF翻訳活動は、実用度の高い機械翻訳の台頭により意義を失ったと考えるため、2021年以降はほぼ休止しています(2021/4/14投稿を参照)。 ※ブログ内のエントリ間のハイパーリンクはまれに切れている場合がありえます。お手数ですが検索機能をご活用ください。

『ハーン・ザ・ラストハンター』感想

【ビブリオグラフィ】
題名:ハーン・ザ・ラストハンター
副題:アメリカン・オタク小説集
編:ブラッドレー・ボンド
訳:本兌有・杉ライカ
刊行:筑摩書房(2016年)

【感想】
『ニンジャスレイヤー』の著者ブラッドレー・ボンドが、同類(日本趣味アメリカ人)の小説を集めたという設定のアンソロジー。なかなか面白かった。
九編を収録する。個人的に特に良かったのは表題作にもなっている幽霊狩人アクション『ハーン・ザ・ラストハンター』(トレヴォー・S・マイルズ)と、豆腐SF『阿弥陀6』(スティーヴン・ヘインズワース)の二編。

『ニンジャスレイヤー』が、部が進むにつれて精彩を失っていく現象は、作者の才能の枯渇の現れかと思っていたのだが、誤解だったようだ。本書は面白い。つまり『ニンジャスレイヤー』が進むにつれて精彩を失っていくのは、長大なシリーズものの宿命に過ぎなかったのだろう。

やはり空想小説は長くしてはいけないことを確信した。作者は『ニンジャスレイヤー』に無駄な労力を費やすことを早くやめて、自由に新作を書いてもらいたいものだ。
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