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プロジェクト・サイラス・スミスBLOG

ホームページ「プロジェクト・サイラス・スミス」http://projcyrussmith.moto-nari.com/ のブログ部分です。メインのコンテンツ(翻訳したSF)自体はホームページ側にあります。ブログ側にはSFのレビューなどを投稿しています。 ※SF翻訳活動は、実用度の高い機械翻訳の台頭により意義を失ったと考えるため、2021年以降はほぼ休止しています(2021/4/14投稿を参照)。 ※ブログ内のエントリ間のハイパーリンクはまれに切れている場合がありえます。お手数ですが検索機能をご活用ください。

ブラケット『恐怖の火星争奪戦』感想

久保書店Q-TブックスSF
1976年


リイ・ブラケットは大好きなSF作家なのだが、訳書のうち本書だけをまだ読んでいなかったことに気付いたため入手して読んでみた。

まず、『リアノンの魔剣』と同じ世界の火星――ISFDBでは大シリーズ"Leigh Brackett's Solar System"のうち小シリーズ"Mars(2)"と仮称されている――を舞台に、地球人労務者や火星人原住民を食い物にする悪辣な大企業に対して、一人の地球人の無頼が火星人の予言に導かれて反旗を翻すという基本的な構想は良い。雰囲気も良い。

しかしなぜかあまり面白くなかった。どこがどう良くないとは言語化し難いが、例えば主人公の人物像に魅力が無く、その行動原理が理解不能で感情移入できないのは大きな欠点の一つだ。残念だ。
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