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プロジェクト・サイラス・スミスBLOG

ホームページ「プロジェクト・サイラス・スミス」http://projcyrussmith.moto-nari.com/ のブログ部分です。メインのコンテンツ(翻訳したSF)自体はホームページ側にあります。ブログ側にはSFのレビューなどを投稿しています。 ※SF翻訳活動は、実用度の高い機械翻訳の台頭により意義を失ったと考えるため、2021年以降はほぼ休止しています(2021/4/14投稿を参照)。 ※ブログ内のエントリ間のハイパーリンクはまれに切れている場合がありえます。お手数ですが検索機能をご活用ください。

J・H・ロニー兄『クシペユ』感想

世界幻想文学大系 33
十九世紀フランス幻想短編集
国書刊行会 昭和58年

最近『SF文学』で言及されていたことを機に再読。昔々一度や二度は読んでいるはずなのだが全く内容が思い出せない(*1)ので、新鮮な気持ちで読めた――そして三分の一くらいまで読み進めたところで急激に内容を思い出し、あとは一挙に読み終えてしまった。

これは名作である。評判に偽りなし。ファーストコンタクトもの、あるいは侵略ものの先駆的なマスターピースである。ジュール・ヴェルヌと同時代にこれほど現代的なSFが書かれていたとは驚かされる。舞台を新石器時代末期(青銅器時代初期?)のメソポタミア(?)に設定したのもうまい。

J・H・ロニー兄の素晴らしさを改めて思い知った。もっと読みたいのだが多分大半の邦訳作品はすでに読んでいるかSF的意義は薄いかどちらかなのだ。原文を漁ってみるか…


*1 学生時代だったか、ひょっとすると高校生か中学生くらいだったか? 昔は一度読んだ作品は内容も読んだ時期や状況も全く忘れなかった気がするのだが。近年は相当頭が衰えているのかもしれない。『アルジャーノンに花束を』の後半における主人公の気持ちが分かり過ぎて困る。
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