たまたまアマプラで目に付いたので観てみた。
予想外に面白かった。実はオリジナル版なら大昔(20代初期、学生時代)に観ていたのだが、その時は(美術的にはともかく)全く理解できなかった記憶がある。それが今回は意外と理解できた。思うに、(私が人間的成長を遂げたのかもしれないこと以外の)理由は2つ。
・脚本の妙。アニメーション版は、オリジナル版を良く消化した上で慎重に再構成し、簡潔で分かりやすくなっている。
・映像の妙。アニメーション版は、オリジナル版では技術的・予算的に実現できなかったであろう映像を、アニメーションであることを生かして分かりやすく実現している。特に非地球人である登場人物の造形、動き、表情豊かさは見事である(オリジナル版では非地球人キャラクターは当然ながら地球人の俳優が――残念ながら最小限のメーキャップしかせずに――演じており、世界観を崩す最大の要因となっていた)。飛行機械や走行機械などのテクノロジーの理解不能性も良く表現されている。プリュク星の万物が煤けて汚れて古びている様も見事に、むしろくどいくらいに表現されている(おそらく何らかの深い意図があるのであろう)。
本来想定されているのであろう視聴者に比べ、前提知識が百分の一か千分の一くらいしかないのが悔やまれる。そのうち勉強して再挑戦してみたい。