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そして突然一枚の鉄板が動いて、そこから一人の男が姿を現したが、何かわけのわからぬ叫び声をあげると、すぐ引っ込んでしまった。(第七章 怪鯨の正体」)
たしかに首領らしい背の高いほうの男は、無言のまま、じろじろ私たちを眺めていたが、やがてもう一人の男を振りかえると、何かわからぬ言葉で話しかけた。朗らかな耳ざわりのいい、柔らかな発音で、母音にいろいろなアクセントがあるようであった。(第八章 動中の動)
彼は双眼鏡を眼にあてて、水平線を見まわしていたが、ひとわたり見おわると、昇降口に近づいて、次のような言葉を叫んだ。それは毎朝きまって繰りかえされる言葉なので、私もいつのまにか覚えこんでしまったのだ。それは次のような言葉だった。…Nautron respoc lorni virch それはなんの意味か、私には少しもわからなかった。(第十四章 招待状)
実際はもっと以前、1930年代に、このテーマはかなりの注目を集めており、マイルズ・J・ブリューアーのThe Fitzgerald Contraction「フィッツジェラルド収縮」とその続篇The Time Valve「時間バルブ」そして、これはかなり有名な作品だと思われるが、L・テイラー・ハンセンのPrince of Liars「嘘つきの王子」に既に登場している。だが、ほかの作家たちは、その後20年間、実証が集積され始めるまでは、ほとんどこのテーマを取り上げようとしなかったのである。(p84より)とある。そうだったのか。